IP位置情報データベースと確認ツール

ProxyCompass ナレッジベース

IP位置情報データベースと確認ツール

IP位置情報データベースは、IPアドレスに国、地域、都市などの推定位置を関連付けます。確認ツールは、その情報を表示するウェブサイトやツールです。プロキシを選ぶ際には、この違いが重要です。確認ページに表示される国は、そのページが使うデータによって変わります。

日本と表示されたプロキシを購入しても、あるツールでは日本、別のツールでは米国になる場合があります。アドレスは同じなのに、答えが違うのです。理由を理解するには、誰が各位置を判定したのか、その結果が何を表すのかを知る必要があります。これはプロキシの位置情報と地域ターゲティングの一部です。国を選ぶことと、特定のサイトにその国と認識されることは、タスクの別々の段階です。

したがって、「どの確認ツールが正しいのか」よりも具体的に考える必要があります。接続先が見た同じIP、同じ種類の位置情報、独立した情報源を比べているかということです。これらによって、結果からプロキシについて何が分かるかが決まります。自動表示の「自分のIP」と、手動で入力したアドレスの検索結果では、対象のアドレスが異なる場合があります。

1人の利用者が、同じプロキシIPを通して3つの店舗にリクエストを送っています。各店舗は、リクエストの到着時にGeoIPデータベースでIPを確認してから商品を表示します。全店舗が、日本にいると分類された訪問者だけに商品を提供します。店舗1と2は同じGeoIPデータベースAを使い、日本と判定して商品を提供します。店舗3はデータベースBを使い、ドイツと判定して商品を提供しません。これは仮定の例であり、データベースの正確さを判定するものではありません。

データベースと確認ツールの違い

データベースは、個別のアドレスやアドレス範囲の記録を保存します。サービスがIPを調べると、一致する記録を探し、利用可能な項目を返します。IP自体に国コードや座標が含まれるわけではありません。国名が表示されるのは、データ提供元がアドレスと位置を関連付けたためです。

確認ツールは、その答えを表示します。APIで提供元のオンラインサービスに問い合わせる場合も、自分のサーバーに保存したデータベースファイルを検索する場合もあります。ここでいうAPIは、あるプログラムが別のプログラムへデータを要求するための仕組みです。複数の提供元を並べて表示するツールも、1つの結果だけを表示するツールもあります。

データ提供元がIPデータを維持し、確認ツールが取得し、利用者が答えを見る、という流れです。ツールの運営会社が独自のデータベースも作っている場合はありますが、説明で確認する必要があります。ウェブサイトのアドレスが違うだけでは、位置データの情報源が違うとはいえません。

IPアドレスの位置はどう決まるのか

データ提供元は、複数の種類の情報を評価します。登録情報は、アドレス資源とその管理組織を示します。ネットワーク運営者が、自分の範囲をどこで使っているか報告することもあります。運営者の変更や、アドレス範囲の貸し出し後の用途など、アドレスの履歴を理解する手掛かりになります。

利用する情報には、登録記録、運営者のgeofeed、ネットワーク測定、提供元自身のサービスから得た情報などがあります。提供元は証拠を検証・比較して、データベースの記録を維持します。利用できる情報は提供元によって異なります。

ネットワーク運営者が位置情報を公開する方法の1つが、geofeedです。IP範囲を国、地域、都市に対応させたファイルです。データベース提供元はそのファイルを読み、ほかの証拠と比較できます。アドレス範囲の管理権から、その情報を提示できる主体は分かりますが、記載された位置を採用するかは受け取る側の提供元が判断します。

ネットワーク測定は別の視点を与えます。IPinfoは、独自の観測拠点を使い、各地からping、tracerouteなどの測定を収集していると説明しています。多地点の観測を比較すると、アドレスの使用場所の評価に役立ちます。ノートパソコンからの1回のpingで得られる情報はずっと少なく、遅延には経路やその時点のネットワーク状況も反映されます。

提供元自身が運用するサービスの情報を使う場合もあります。MaxMindは、取引リスクを評価するminFraudへ送られる一部のデータが、IPデータ製品の改善に役立つと説明しています。例えば、請求先の位置をIPアドレスやほかの証拠とともに検討できます。これは追加の手掛かりであり、購入すると自動的にIPの国が決まるという意味ではありません。

収集する証拠、評価方法、記録の更新時期が異なるため、提供元によって結論が変わることがあります。すべてのデータベースが転記しなければならない中央の位置情報記録はありません。そのため、最近変更されたネットワークが、製品ごとに異なって記述される場合があります。

MaxMindとRIPEで国が違う理由

MaxMindは位置情報データを作成します。RIPE NCCは、インターネット番号資源の地域レジストリーを運営し、RIPE Databaseを維持しています。このデータベースは、割り振り、割り当て、ネットワーク連絡先などを記録します。両方に国名が含まれていても、目的は異なります。

RIPE Databaseの情報は、主にネットワーク運営者が管理します。国の項目は、会社の本社、サーバー施設、エンドユーザーの場所などを表す場合があります。そのためRIPEの文書は、IPと国の信頼できる対応表として使うことに注意を促しています。登録記録はアドレス資源の有用な証拠ですが、プロキシサーバーの物理的位置を測定するものではありません。

例えば、範囲の登録記録が日本を示し、MaxMindがその範囲のアドレスを米国に分類しているとします。RIPEの記録を表示するツールは日本を、MaxMindを使うツールは米国を表示できます。どちらも自分の情報源を正確に表示しているかもしれません。食い違いは使う情報にあり、必ずしも確認ツールの不具合ではありません。

仮定のIPについて、RIPE登録情報では日本、MaxMind位置情報では米国となっています。登録はアドレス資源を記述し、位置情報は使用場所を推定します。一方を変えても、他方は自動では変わりません。

登録情報を変更しても、MaxMindの評価は自動では変わりません。MaxMindは複数の情報源と照らして修正を審査し、位置判定がWHOISの国と異なることも明示的に認めています。WHOISは登録情報を取得する方法です。したがって、販売者は「このレジストリーでは日本」と「この位置情報製品では日本」を区別して説明する必要があります。

確認ツールが使うデータベース

よく見られる提供元には、MaxMind、IPinfo、IP2Location、DB-IPがあります。いずれも、ウェブサイトが独自の位置情報データベースを作らずに使える製品を提供しています。提供元の名前は出発点であり、具体的なデータセット、含まれる項目、リリースも重要です。

提供元 利用される製品の例 区別すること
MaxMind GeoIP・GeoLiteデータベースとウェブサービス 確認ツールが使う製品、国データか都市データか、リリース。
IPinfo IP位置情報APIとダウンロード可能なデータセット データセットと、そのサービスに含まれる項目。
IP2Location 商用版とLITE版の位置情報製品 エディションと利用可能な位置項目。IP2Proxyは、プロキシ関連情報の別の製品群です。
DB-IP 商用データベース・APIと、Liteデータセット 完全版と機能を絞ったLite版の違い、導入されたデータの日付。

無料の確認サービスも役立ちますが、接続先サイトに導入されたものと違うエディションを使っている場合があります。例えば、GeoLiteと表示された結果は、MaxMindのGeoIP製品の全顧客が受け取る情報の証明にはなりません。有料製品にも誤った記録はあり得るため、価格だけでは個別の位置の争点は解決できません。

ファイル形式も別の要素です。拡張子.mmdbは、MaxMindやDB-IPなどの提供元が使うデータベース形式を示します。拡張子だけでは、データの作成元は特定できません。データセットの名称と説明で確認します。

複数のツールが同じ答えを繰り返す理由

3つのツールで同じIPを調べるとします。2つは同じデータセットを使い、日本と返します。残る1つは別のデータセットを使い、ドイツと返します。3サイトを開いても、情報源は2つです。日本という結果が別のページにも表示されるだけで、2件目の独立した評価にはなりません。

買い物でも同じことが起こります。3店舗が、日本と分類されたIPの訪問者だけに商品を提供するとします。2店舗は最初のデータセットを使って商品を表示し、3つ目は別のデータセットを使って、訪問者の国では提供できないと返します。この例は、IPと規則を固定して情報源の影響を示すもので、どのデータベースの国が正しいかを決めるものではありません。

IPLocationのような集約サービスは、名前の分かる提供元を並べて表示し、違いを見やすくできます。各社の結果を表示するだけで、1つのデータベースにまとめるわけではありません。逆に、情報源不明の2つのツールが同じ答えを返しても、共通の情報源だという証拠にはなりません。その関係は、公開情報などで確認する必要があります。

公平に比べるには、同じIPも必要です。ローテーションプロキシで複数の自動IP確認サイトを開くと、サイトごとに違うアドレスが使われ、国の違いが接続の違いを表している場合があります。テストで見えた1つのIPを記録し、手動検索に対応している各提供元のツールに同じアドレスを入力します。これで同じアドレスの記録を比較できますが、後のリクエストのアドレスは分かりません。プログラムに入力したゲートウェイのアドレスが、接続先に見えるアドレスと違う場合もあります。

IP検索の各項目が表すもの

検索ページには、国、都市、ネットワーク名、地図、ブラウザー情報がまとめて表示される場合があります。これらは異なる問いに答える情報で、出所も異なる場合があります。値だけでなく、その横の項目名も重要です。

項目 意味
国 選択した位置情報製品が、そのIPに割り当てた国です。
登録国 ネットワーク登録に関連する国です。位置情報による分類と異なる場合があります。
地域・都市 より詳しい推定位置です。製品の定義とカバー範囲に左右されます。
座標と精度半径 推定位置と、提供される場合はその周囲の範囲を表す半径です。端末のGPS測定値や住所ではありません。
ISP・組織・ASN 事業者や組織の情報です。ASNは、共通の経路制御方針を持つ1つまたは複数のネットワークからなる自律システムを識別します。
タイムゾーン IP位置データの値、またはブラウザーから別に取得した値です。出所を明示する必要があります。
空欄 その詳細情報が結果にありません。都市が空欄なだけでは、国が間違っているとは判断できません。

詳しいほど精密とは限りません。都市表示が近隣の都市圏を表し、地図ピンがはるかに広い推定範囲の中心を示すこともあります。精度半径が提供されていれば、座標の意味を理解する助けになります。地図に小数点以下の桁数が多くても、特定の建物を測定したことにはなりません。

地図ピンは、IPデータベースが示した座標を表します。周囲の色付きの円は精度半径で、ここでは仮に50キロメートルとしています。推定されるのは範囲であり、建物の正確な住所ではありません。

都市が空欄なのは、エディションに都市データがないか、提供元がそのネットワークの有用な推定をできないためかもしれません。それだけで国の結果が無効になるわけではありません。同様に、知っているISP名は、そのデータセット内のネットワークとの関係を示すもので、特定のプロキシサーバーの所在地を証明しません。

IPのタイムゾーンとブラウザーのタイムゾーンは出所が異なります。前者はIPの推定位置に関連する値、後者は利用者のソフトウェア環境の値です。パソコンのタイムゾーンを変えるとブラウザーの結果は変わりますが、IPデータベースの記録は変わりません。

更新された位置がツールごとに異なる時期に反映される理由

ネットワークの変更と検索ページの変更は別の出来事です。まずデータ提供元が変更情報を得て、評価し、該当記録を更新します。確認ツールがダウンロードしたデータベースを使う場合、運営者が新リリースを導入する必要もあります。保存済みの検索結果が、さらに遅れを生むこともあります。

例えば、提供元のオンラインサービスではすでに新しい国を返していても、確認ツールが古いデータベースファイルを使っている場合があります。同じ提供元の名前を表示する2ページでも、結果は異なり得ます。ページを開いた日付は確認日であり、データベースの作成日ではありません。

提供元は、例のIPを現在は日本に分類しています。確認ツール1はAPIから現在の結果を取得します。確認ツール2は、同じIPをドイツに分類する以前のダウンロードファイルを使い続けています。ローカルファイルは、別途更新する必要があります。

現在のAPI応答でも、最近のすべてのネットワーク変更が発見され、受け入れられた証明にはなりません。データベースファイルの更新と、その中の情報の修正は別の処理です。提供元の評価が変わらなければ、最新リリースでも同じ位置が残ります。

修正を提出すると、審査が始まります。例えば、MaxMindは採用を保証せず、複数の情報源と照らして検討します。採用された修正は、そのデータを使うサービスにも届く必要があります。配信中なら待つことが役立つ場合もありますが、すべてのツールが同じ国を示す共通の期限はありません。

プロキシ選びで重視する結果

要件によります。指定したデータベースで日本と分類される必要があれば、その製品の位置項目が基準です。既知の複数の提供元を比べると不一致を見つけられますが、サイトの数を数えても、使用するデータを確認する代わりにはなりません。

地域限定のオファーや特定サイトを使うタスクなら、接続先でも確認する必要があります。別のIPデータセットを使ったり、IP位置とアカウント設定などを組み合わせたりする場合があります。ページの言語、通貨、拒否メッセージだけでは、そのIPをどの国と判断したかは分かりません。

不一致を説明するには、検索したIP、確認ツール、データ提供元、返された項目、タイムゾーン付きの確認時刻を示します。分かる場合は、製品名とデータベースのリリース日も含めます。検索日とデータの日付は区別してください。これにより、国旗のスクリーンショットだけではなく、事業者の選択基準と再現可能な比較ができます。

同じ範囲の別アドレスに替えても、同じ位置記録が返る場合があります。有用な交換とは、IPの数字だけでなく、タスクに重要な結果を変えることです。データベースはアドレスの分類を説明し、接続先はその分類が実際の利用へ与える影響を示します。

ナレッジベースに戻る