共有プロキシの仕組みと選び方
共有プロキシでは、サービスの複数の利用者が、同じ出口IPやプロキシ接続にアクセスできます。異なる購入者のリクエストが、同時に1つのアドレスからサイトへ到達することがあります。利用者はアクセスに料金を払い、サービスが共有資源を分配します。
共有により通常はアクセス料金が下がり、一定の予算でより多くのアドレスを使えます。一方、ほかの利用者の負荷や活動も結果に影響する場合があります。2つの方式はプライベートプロキシと共有プロキシの概要で説明しています。この記事では、共有の仕組み、利点、購入前のテスト項目を紹介します。
共有アクセスの仕組み
プロキシサービスは利用者の接続を受け入れ、利用可能な出口アドレスからリクエストを転送します。購入者ごとに認証情報、アクセス権限、通信量の集計を分けられます。サイトが同じパブリックIPを見ていても、サービスは利用者を区別します。応答は対応する接続で戻るため、アドレスの共有だけでブラウザーのセッション、Cookie、サイトのアカウントが統合されるわけではありません。
利用者はIPとポートのリストを受け取るか、共有プールから出口IPを選ぶゲートウェイに接続します。複数のゲートウェイポートが同じ出口IPを使う場合もあります。事業者から渡された接続項目数だけでなく、サイトが見る異なるアドレスの数を数えてください。
共有は、複数の利用者によるアクセスを表します。アドレス自体は固定の場合も、サービスのルールで変わる場合もあります。一般的な共有プールでは、セッション中にIPを維持するスティッキーセッションも、1人専用に確保するわけではありません。有料の共有アクセスには認証を要求できます。オープンな無料プロキシは別のサービスモデルです。
ネットワークの種類ごとの共有アクセス
データセンタープロキシ:複数の利用者で同じIPを使う
共有データセンタープロキシは、データセンターのサーバー基盤で動きます。サービスは複数の利用者に、同じアドレスからのリクエスト送信を許可します。購入者のIPリストが重なっていたり、共有プール内にリクエストを分配するゲートウェイに接続したりします。
1台のサーバーが多数のアドレスと接続を扱います。その基盤上のタスクに帯域幅と処理能力が分配されます。サービスは、IPあたりの利用者数、帯域幅、購入者ごとの同時接続数を制限する場合があります。この配分によって、ほかの利用者の負荷がどれほど表面化するかが変わります。
購入者が別々のプロキシサービスアカウントを持っていても、サイトは1つの出口IPからリクエストを受け取ります。サイトがIP単位で頻度を制限すれば、全員のリクエストが同じカウンターに加算されることがあります。
ISPプロキシ:インターネット事業者のアドレスを使う同じ方式
共有ISPプロキシも同じ仕組みです。サーバーで動作し、複数の利用者が同じ出口IPにアクセスします。違うのはアドレスの由来で、インターネット事業者から取得されています。Static Residentialという名称でも販売される場合があります。
利用者はプロキシリストか、ゲートウェイの接続情報を受け取ります。固定割り当てなら、有料期間中ずっと使えるアドレスでも共有される場合があります。これはISPアドレスを使うサーバー型サービスであり、家庭のパソコンが起動し続けることには依存しません。
IPの由来は、サイトによるネットワーク分類に影響する場合があります。ただし共有であることは変わらず、複数の利用者がアドレスに関連する負荷とリクエスト履歴を作ります。
住宅用プロキシ:家庭回線の共有プール
一般的な住宅用プールでは、共有アクセスが標準的な方式です。サービスはSDKを組み込んだアプリなどを通じて利用可能な家庭回線を集め、利用者のリクエストに適した端末を選びます。購入者が得るのは恒久的な個人用IPリストではなく、端末ネットワークへのアクセスです。特殊な割り当てもありますが、通常の共有プールの特徴ではありません。
一般に、アドレスは少人数の固定グループには割り当てられません。サービスの負荷配分ルール内で、1つの回線が異なる利用者のリクエストを処理し、同時利用することもあります。広告にある同時接続の許容量だけでは、同じ出口をほかに何人が使っているかは分かりません。
人気の国や都市はリクエストが多い一方、使える端末も多い場合があります。都市、事業者、ネットワークのフィルターを使うと候補は減ります。結果は需要と使える回線の両方によるため、人気の低い地域を選ぶだけで、低負荷や安定したアクセスが保証されるわけではありません。
性能は、家庭回線、端末の負荷、ほかの利用者のリクエストに左右されます。家庭の所有者も回線を使い、端末がオフラインになる場合もあります。そのため、同じフィルターでも時刻によって遅延、転送速度、可用性が変わります。プールが代わりを見つける場合はありますが、以前のIPの維持は保証されません。
モバイルプロキシ:1台のモデムを複数の利用者で共有
共有モバイルサービスでは、複数の購入者がSIMカード付きのモデムやスマートフォンを1台使います。たとえば、1台のモデムへのアクセスを3人に販売する場合があります。接続用の認証情報は個別でも、リクエストは同じ携帯回線を通ります。3人だからモデムが3台あるわけでも、帯域幅を必ず等分できるわけでもありません。
使える容量は、電波品質、携帯通信事業者のネットワーク負荷、機器、モデム利用者の合計通信量によって変わります。1人が大きなダウンロードを始めると、ほかの人に残る帯域幅が少なくなる場合があります。サービスが個別上限を設ければ、資源配分に役立ちます。
モデムの再接続は、共有回線に影響します。3人の誰でもこの種のIP変更を実行できるなら、1人の操作でほかの人のリクエストが中断することがあります。サービス側が共通のスケジュールで変更を管理する場合もあります。そのため、共有モデムでは再接続権限とIP維持のルールが重要です。
通信事業者のネットワークにあるCGNATは、別の共有を加えます。異なる携帯契約者が1つのパブリックIPv4を同時に使え、専用モデムでも起こります。SDK経由のモバイルプールも、共有端末ネットワークへのアクセスを提供する場合があります。その方式では、モデム1台を3人の固定グループで使うとは限りません。
共有プロキシの利点
アクセス費用を抑えられる
アドレスと基盤の費用を複数の購入者で分担します。ネットワークの種類、地域、条件が同程度なら、通常はアクセス料金を抑えられます。この節約は、出口IPの専用利用が不要な公開ページの定期確認、公開データの収集、テストに役立ちます。
同じ作業ができるサービス同士を比較してください。通信量課金の共有住宅用プールは、データセンターパッケージより高い場合もあります。IPの由来、データ量、提供サービスのすべてが料金に影響します。共有の利点は、用途に適して動作する構成を低い費用で使えることです。
同じ予算でより多くのIPを使える
アクセス料金が低ければ、より多くの共有アドレスを購入できます。特に、IP数を指定したパッケージで販売されるデータセンターやISPプロキシでは重要です。1つのアドレスに自分のリクエストを集中させず、より多くの出口へタスクを分配できます。
パッケージの有効な規模は、必要なサイトと地域で使える異なるIPの数です。重複する出口や、同じネットワーク制限の影響を受けるアドレスは、期待どおりの拡大につながりません。大きなパッケージを選ぶ際は、公称数に加え、構成と実際に使えるアドレスを評価します。
1つの共有プールで複数の地域を選べる
地域ターゲティングに対応する共有プールでは、各接続先に恒久的なIPリストを維持せず、タスクごとに利用可能な地域を選べます。今日の確認には1か国、明日は別の複数国が必要な場合に便利です。サービスが使える出口を選びます。
この利点は、共有プールと必要なフィルターがあるサービスに限られます。固定の共有リストでは、地域は購入パッケージの内容で決まります。地域を変える短いタスクでは、1つのプランに地域変更が含まれるか、課金にどう影響するかを確認してください。
共有プロキシを選ぶときの確認点
1つのIPを何人が使えるか
共通の人数基準はありません。同じ共有IPが少人数の購入者グループに提供される場合も、共有プールの利用者に提供される場合もあり、そのグループも変わります。自分と同時に何人が使えるかは、サービスによって決まります。
購入前に「パッケージの各IPを、ほかに何人の利用者が使えますか。上限はありますか」と事業者へ尋ねてください。人数を公表せず、上限も保証しない場合、「共有」という言葉だけでは分かりません。
少ししか送っていないのにサイトが制限する理由
サイトがIP単位で数える場合、ほかのプロキシ利用者のリクエストも同じカウンターに加算されます。自分のアプリが大きな通信を行う前に、上限に達する場合があります。プロキシプランの許容量とサイトの許容量は、それぞれ独立して適用されます。
429は頻度制限を表しますが、ほかの利用者が原因だとは証明しません。サイトはアカウント、Cookie、IP、それらの組み合わせで数えることがあり、応答自体がプロキシサービスから来る場合もあります。応答元、時刻、出口IPを記録します。Retry-Afterがあれば指定時間を待ちます。自分の負荷が低いのに繰り返し制限されることは、事業者との相談に役立つ証拠です。
ほかの利用者のせいで使えるIPがブロックされるか
はい。レンタル中にほかの利用者の活動で、共有アドレスへの確認やブロックが発生することがあります。特定のサイトだけに適用される制限もあるため、プロキシの可用性確認が成功しても、必要なページにアクセスできるとは限りません。サイトは自分のリクエストも引き続き評価します。
購入前に、必要な接続先がアドレスをブロックした際の対応を確認します。交換するのか、プール内の別の範囲を提供するのか、それとも接続が動くので正常と扱うのかです。制限がサブネットや事業者ネットワークを対象にすれば、隣のIPでも同じ結果になる場合があります。ほかのどの利用者が出口を使えるかを制御したいタスクに、共有アクセスはその制御を提供しません。
フィルター適用後に住宅用IPはいくつ残るか
国、都市、事業者のフィルターがある住宅用サービスでは、タスクの条件で使えるIPを数えます。大きく掲げられたプール数には、全世界で1か月間に現れたアドレスを含む場合があります。1都市や1事業者のネットワークで、今オンラインのIPがいくつあるかは分かりません。
実際に使うフィルターをテストします。IPの重複頻度、選択時間、条件に合う端末がない場合の動作を記録します。サービスはルールに応じて、待機、エラー、代替出口の選択を行う場合があります。特定地域が必要なら、代替出口も条件に合うか確認してください。
共有モバイルモデムのIPをほかの利用者が変えられるか
これは、複数の利用者がSIM付きモデムを1台使う共有モバイルプロキシの問題です。サービスが利用者によるIP変更を認めれば、誰でもモデムを再接続して、ほかの人のリクエストを中断できます。
購入前に、IP変更を制御するのが事業者だけなのか、共通スケジュールなのか、専用リンクを使う各利用者なのかを確認します。長く同じアドレスを使う必要があれば、ほかの利用者がいつでも変えられるかを調べます。
ほかの利用者がプロキシを遅くするか
はい。共有負荷が高いと、ページの表示やファイルのダウンロードが遅くなります。影響の程度は、空き帯域幅と、サービスによる利用者間の配分によって変わります。
購入前に、自分のアプリと対象サイトで速度をテストします。普段の負荷を使い、異なる時間帯で繰り返します。日常の利用に十分か、どれくらい変動するかが分かります。
どのパッケージが割安かを判断する方法
固定IPリストのパッケージでは、料金を、対象サイトで使えるアドレス数と比較します。IPのかなりの部分がサイトにブロックされたり、アプリに合わなかったりすれば、安いパッケージでも割高になる場合があります。
試用中に小さいパッケージの全IPをテストし、作業に適した数を数えます。料金を使えるIP数で割り、同じ期間のパッケージを比較します。適さないアドレスの交換条件も確認してください。
拡大前に共有パッケージをテストする方法
1. 構成と成功基準を決める
ネットワークの種類、国や都市、異なる出口IPの数、セッション時間、同時実行タスクを指定します。許容する応答時間、成功率、結果あたりの費用も決めます。共有モデムでは許容できる中断とIP変更ルールも定め、住宅用プールでは正確なフィルター条件を記録します。
2. 予定の条件で小さいパッケージから始める
本番プランと同じ共有方式と上限でテストします。競合する通信が少なく高速なデモでは、通常のパッケージの動作は分かりません。実際の出口IP、ネットワークの由来、地域を確認します。リストなら、項目数と異なる出口数を比較します。
3. 異なる時間帯にワークフロー全体を実行する
アプリで必要なページと操作をテストし、予定する並行数で時間帯を変えて繰り返します。出口IP、有用な結果までの時間、エラー、再試行、サイトの追加確認、通信量を記録します。プロキシの利用不能、サイトの拒否、セッション喪失を区別します。必要なデータではなく確認ページや空の結果が返る場合もあるため、内容も確認してください。
4. 測定結果に基づいてパッケージを増やす
必要な地域でタスクが動き、時間帯が変わっても許容できる結果を維持し、成功操作あたりの費用が合う場合に拡大します。テスト済みのアクセス方式と上限を維持してください。不具合で節約分が失われるなら、候補出口の不足、共有回線、サイトのルール、モデムの再起動など、まず原因を特定します。IPの追加は、見つかった制約を解決する場合にのみ役立ちます。
